2007年10月8日月曜日

その論文は間違ってすらいない1

"Das ist nicht nur nicht richtig, es ist nicht einmal falsch"

オーストリアの物理学者ヴォルフガング・パウリの有名な言葉で、この日本語訳が「その論文は間違ってすらいない」です。 その英訳の「Not Even Wrong」は、ある最先端の理論の批判によく引用されます。

批判の的は「超ひも理論」です これは簡単に言うと万物の理論、または物理の究極理論として1980年代から盛んに研究されているものです。

科学雑誌などでよく取り上げられ、私の少ない知識の中で言えるのは、非常に画期的な理論には間違いないです(いろんな意味で)。 物質を小さく小さく見ていくと最後は10(または11)次元の"ひも"にたどり着き、それのシステムが判れば大きなスケールの自然現象が説明できるということです。

素粒子理論の研究の一部で、私はこの分野を研究したいと考えています。その「超ひも理論」はサイエンスフィクションだとか、理論ですらないとして、一部の物理学者が"Not Even Wrong"を引用して強烈に批判しているからです。

それには根拠があります。自分のわかる範囲で、しかも最大の原因は、超ひも理論は実験で確かめられないといことです。なので、それは物理学でもない上に学問でもない、つまりサイエンスフィクションだというわけです。ただホーキングのような高名な学者でも初め懐疑的で、いまは賛同しているという人はいます。

私の悩みは、自分の研究分野をどう決定するかということです。まず正しいかどうか判断する知識はない。画期的な理論はすぐに理解されないものだとしても間違っている可能性がある以上、自分の人生を賭けるには躊躇があります。なぜなら自分で漕ぎ出したものではなく、他人の船に途中から乗るわけだから、もし間違っていれば納得できないでしょう。

難しいです。

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