2008年2月12日火曜日

バカの壁 (養老孟司)

流行の本は読まない性質なので、今頃読む羽目に。
注目すべき点は「意識と都市化」の問題、一元化の話、現代人の生きる意味。

最近、都市の人間の考え方に頭にくることが多いのでこれで諌める。
たいていの国は急激に都市化が起こった、都市化とは脳内のイメージを再現したように線を引く脳化社会。つまり意識の世界。食べ物を産む農業から離れ、生命の基本的なサイクルから外れた、またはそのサイクルが隠された状態のなかで余裕が生まれた。そこで生きるための身体活動と意識が乖離した。

そこの身体機能への意識の欠如から、人々はコントロールされ易い、一元主義に走りやすい。オウム真理教もアメリカでのドラッグの問題も本質的な根はここにある気がする。

都市化、脳化が進行した現代人は「食うに困らない」。そこで食べるために生活するのではないので、他者・社会との関係性・相対性の中で生きる意味を見出す。
ここで考えるのは環境主義者のベジタリアンが食うのに困らない生活基盤や社会の上に公然と立っていることを知らずに、人間は動物を殺し残酷だという。社会の中に存在する以上、食料の根本には弱肉強食の原理に従うことが自然だということ。どうしてもというなら、社会から分離し出家でもして思想を貫けばよいが、それを社会に存在しながら社会に求めるのは傲慢だ。

面白かった他の言及
「話したらわかるは間違い」
「日本人は常識を雑学だと勘違いしている」(これを読む限りでは常識は無知の知に近い感じがした)

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