2010年7月27日火曜日

英語公用語化について

楽天やユニクロが社内公用語を英語にしたことがニュースになりました。

英語が公用語の研究所(@千葉)にいるので、別にたいして何も思ってなかったのですが、けっこう物議をかもしているようですね。


渡辺千賀さんのブログ
http://www.chikawatanabe.com/blog/2010/07/english.html
内田樹さんのブログ
http://blog.tatsuru.com/2010/07/21_1832.php


それぞれ、賛成・反対と。お互いに矛盾はしないのですが。

渡辺千賀さんの主張にあるように、公用語を英語にすることは、日本人にとって第二言語かつ論理構造がはっきりする言語なので、コミュニケーションが円滑化される。

これはそうだと思います。そして横から外国人が議論に参加できるというメリットもある。

さらに、社内でファーストネームで呼び合う、これも良いと思います。


まあ、会社レベルではメリットは大いにあるはずです。


しかし、「英語はできないが仕事はできる人」については言及していません。

これと社会への影響、特に教育への影響は重要なポイントのはずです。

これらのことを内田樹さんは主に述べています。


私は英語を使いますが、英語の勉強なんて全くつらいばかりで面白くないと思っていましたし、今でもやりたくない。

性根は「英語嫌い」であるから、英語がまったくできないが他の勉強は好きというのは大いに理解できる。
だから、「英語はできないが仕事ができる人」は自然に生じうると思っているわけです。

そこで、「社内英語公用語化のニュース」は英語ができないと出世できないような強迫観念が低年齢層にどんどん浸透してしまう。これを内田さんは指摘しています。

さらに、英語嫌いになりつつある子供に社会への諦念を植え付け、他の学習意欲も奪う恐れがあると思います。

しかし、

私は英語公用語化に反対ではありません。今の日本の英語能力の現状からして、大きな企業のすべてがそうなるわけがありません。楽天やユニクロではそれぞれ必要があって英語化をすすめるわけですから、そこでは最低限の英語能力は仕事ができることの必要条件なのでしょう。

問題は、これをメディアがいたずらに煽ったり、他の会社が日本人特有の「世界が、あの会社が英語なんだからウチも!」という追随根性であとに続くことです。

すると、子供にも社会的な流れが波及して、英語脅迫観念を植え付けるかもしれない。英語なんて本質じゃないのに。

教育に影響がなければ、どの会社が英語を公用語化しようがまったく問題ないと思います。


最後にひとつ。

内田さんが「有用性を明示すると学習意欲を低下させる」といっていますが、有用性は動機になりうると思います。

単純に、いまの英語教育というのは、これまでかというほど退屈で、知的好奇心を喚起しないというだけだと思います。それに加えて、トイックだトーフルだと、トのつくテストばかり求められます。ペーパーテストの勉強が面白いわけがないでしょう。

私は押しつけられ、面白くないという印象をもたされた英語より、自分で選択し自分で学ぶ意義を見出したスペイン語の勉強のほうが、比べ物にならないほど面白かった。

本来、言語の勉強というのは面白いのだと、そのとき初めて知りました。

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