2013年11月10日日曜日

初マラソンで思ったこと(2) 本番編



先述のように、多少の自信があったので、初マラソンにあたって次の目標を立てた。

1.マラソンを完走する
2.最後まで歩かない
3.4時間以内で完走(サブ4という)

走りの準備はは結構やれたので、最後の気休めとして、カーボローディングもやった。これは体に通常より多くのエネルギーを蓄積させる方法で、3日前から炭水化物を意図的に多く摂取する。

前日には参加する友人と一緒に飯坂温泉の旅館に泊まった。ちなみに、その日は日本シリーズで王手の楽天が、無敗の田中将大を満を持して送り出したのだが、まさかの敗北を喫した。集まった仲間はみな東北大だったから、これで勝っていたらきっと皆で盛り上がっただろう。

ではレースの話。

走ったのは福島県の飯坂温泉近くにある茂庭湖(ダム)のわきを走る、茂庭っ湖マラソンだ。ダムを囲む山々が紅葉する時期で、走っていて気持ちのよいコースだと宣伝されていた。このレースを選んだ理由は、他の関東近辺で秋冬に開催されるマラソンが軒並み人気で、なかなかエントリーでできなかったからだ。

茂庭っ湖マラソンが都心からそう遠くないのに参加者が一桁少なく、簡単にエントリーできた理由は後に明らかになる。

当日の天気は良好、気温も15度ぐらいで調度良かった。体もハリがなくいけそうな感じだ。

コースは非常に特徴的で、茂庭ダムのふもとの講演からスタートし高低差15mぐらいの約10キロのあとに、心臓破りの坂。1.7キロで100mも登る。そして、あとはダムの脇を2往復、ここは風光明媚で平坦だから走りやすいとあった。最後の2キロかけて高さ100mを下ってゴール。ポイントは心臓破りの坂をどう攻略するかだ。

いざスタート。最初の10キロはウォームアップも兼ねてかなりゆっくり走る、たぶん1キロ5分30秒超のペースだった。もう少しペースを上げても良かったが、坂がどれほどきついかわからなかったのでスタミナを温存しておく必要があった。

特に問題もなく坂に到着。たしかにすごい傾斜で、ステップを縮めてピッチを維持を意識すると、ここで10人ぐらい抜いた気がする。坂の最後の300mぐらいは結構しんどかった。

登り切って給水所でポカリを飲み、普通の走りに戻す。15キロぐらいのところで1時間40分ぐらいだったのだろう、このままだと4時間切るのは難しいと気付き、1時間ぐらいかけてタイムを取り戻そうと少しスピードを上げた。目安としては、25キロ地点で2時間半だったらなんとかなるだろうと思った。(単純計算で、5キロを30分弱で走れば42キロは4時間程度になるので)

少し頑張って20キロまでは順調で、2時間5分ぐらいだったと思う。
よしと、少し気張った。しかし、25キロ地点に到達したのは2時間40分過ぎだったと記憶している。とにかくペースが落ちたのだ。

心臓破りの坂に気を取られていたが、実は、このコースの風光明媚なダム横の道路のアップダウンもなかなか厄介だったのだ。常に登りか下りだった、といっても過言ではない。これが足の力をどんどん奪ってスピードが出なくなってしまったのだ。(もちろん序盤の100mの登りがボディーブローのように効いている)

予定が狂ってしまったので1キロぐらいは色々考えながら走った。徐々に4時間切りは諦めざるを得ない状況を理解し、目標を「2.最後まで歩かない」に絞った。
フルマラソンは35キロからが一番きつく気力で踏ん張るというが、僕の場合は28キロでもうそれが到来していた。足がパンパンで、止まったら動けなくなるという状態で走り続けた、というかほぼジョグだ。
30キロの標識をみて、よし一区切りだと一層頑張った。もう5キロは走ったとおもった時に31キロの標識が出た時の衝撃はすごかった。

同じペースで走っていた人たちとの距離が徐々に広がっていくのを見て、たぶん自分は感じているより前に進まなくなっているんだと痛感した。どこかで止まりストレッチをしないと逆に効率が悪いと思い始めた。しかし、止まるとそれはそれで辛い。

結局、最後の折り返し地点手前、32キロ過ぎぐらいにある給水所で止まり、モモ裏とふくらはぎを丹念に伸ばした。そして、再び走り始めた。

体が冷えて筋肉痛がよりあらわな状態でのランニングは、もはやこれまでのランニングと全く違う。ひどい筋肉痛の朝に、いきなり運動を始めるような感じだ。再び走りだす時もその都度「よし行くぞ」と決起しなくてはいけない。


自分でルールを決めて、次の給水所まで止まらないで頑張ることにした。1キロぐらいかけて体を温めて、あと気力で数キロ走る。結局3〜4回はストレッチをしたと思う。途中でエネルギー補給として饅頭を1つまるごと食べたりもした。(これが思ったより力の源になる)

もちろん「歩いてはない」ので、目標2はギリギリセーフだ。歩いても走っても、この足の辛さは実はそれほど変わらないのではないのだろうか。辛さという点では「走ったほうが早くこのレースが終わるから楽だ」ということずっと思いながら走った。1分1秒でもこの状況から脱することを望んで走り続けた。

そうして何とか、最後の給水所を経て、ダムの門を上部を横断し、最後の2キロの下り前の100mの地点まで辿り着いた。ここでは給水所なくても止まりたかったが、周りの人も走ってるのに励まされながら踏ん張り、止まらずに下り坂に突入した。あとは坂に身を任せ、何も考えずに下った。そして、100mほどの最後のストレート。ラスト20メートルだけスプリントした。

あとはもう倒れ込みそうだった。タイムは4時間44分と何秒か。

友人のうち2人はマラソン経験者で先についていた。聞くと、このコースは他のコース(つくば、福知山など)と比べものにならないくらいきついコースだ言った。3時間10分がベストレコードの友人は4時間でゴール、3時間40分がベストのもう一人は4時間半でゴールしていた。なんだ、そうだったのか、4時間なんて切れるわけないじゃないか、そして当たり前だけれども目標タイムなんてコースに依存した話だったんだ。
そして、茂庭っ湖マラソンはきついコースで知られているのできっと参加者が一桁少ないんだと納得した。

もう一人が僕の15分後に到着して、みんなで移動し、飯坂温泉につかって帰った。

初マラソンの感想として「もう二度と走りたくない」と思うことも少なくないらしい。ただ、自分の場合は初挑戦が普通でないコースだったせいもあって、次の日には平坦なコースでもう一度挑戦したいと思い始めた。(ハーフマラソンにはとっくの昔に登録済み)

以上が初マラソン体験記だ。

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